まやたろの体当たり日記 Wanderlust

東京銀座のOL→山梨で農業と狩猟をはじめる→2016北米&南米自転車縦断→2017夏全国キャラバン→2019秋「なないろペダル」(出版舎ジグ)刊行!

Day 220-221 Christmas in El Chalten クリスマスイブの悲劇

12/24 Sat

コクランで釣り竿をゲットしてから、どうしても釣りがしたかったわたしは誰よりも早起きして荷物をまとめ、湖へ。しかし雨が強くなってくるし、糸はからまるし、やっぱりわたし釣りに縁がないのだなあと思っていたのだけど、フェリーが来る直前になって、なんと40cmのニジマスが釣れた!!わーい!!

 

I really wanted to fish ever since I got a fishing pole in Cochrane, so I woke up early, packed my stuff and went to the lake. The rain became strong, the line got tangled, and I thought I have no luck in fishing. But I finally got a 40cm trout just before the ferry arrived!! Yay!!

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リオベイカーでわたしに釣りを教えてくれたライダー・フーゴにもらったルアーのおかげです!ありがとう!!
フェリーが来るので慌てて内臓だけとってサイドバックに放り込む。

 

Thanks to Hugo, who taught me how to fish at Rio baker and gave me one of his lure!

i quickly cleaned the fish and put it in my pannier.

 

フェリーの中では日本人のバックパッカーあさみさんとお話しした。彼女も過酷な国境を越えて足がマメだらけだそう。

 

i talked with a Japanese girl in the ferry. She is backpacking and also did the hard border crossing.

 

対岸に着き、ここからエルチャルテンの町までは37km。未舗装だが比較的平らで走りやすい。相変わらずすごい色の川。

 

We arrived to the other side of the lake. It's gravel but flat and easy after the terrible road.

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そしておそらく2kmぐらい進んだところだろうか、わたしはどうやらまた転んでしまったようだ。目がさめるとスロベニア人カップルがわたしの顔を覗き込んでいる。後ろにはスペイン人とコロンビア人のカップルも。

この人たちどっかで会ったような。。でも誰だっけ?

わたし「ここはどこ?わたし何してるの?」

マニア(スロベニア人の女の子)「オイギンスからエルチャルテンに向かってる途中よ。自転車に乗ってて転んだみたい。血が少し出ているけど大丈夫よ。」

わたし「エルチャルテン…チャルテン…自転車…?」

エネイダ(コロンビア人の女の子)「エルチャルテンで友達と会うんでしょ!」

わたし「ともだち…?」

 

After 2km, I seem that I have fell down again. When I realized, the Slovenian couple was looking in my face. Behind them, there were also the Soanish and Colombian couple.

Me "Where am I? What am I doing?"

Mania (Slovenian girl) "We're on the way to El Chalten. You fell down from your bike and hit your head. It's bleeding a bit but you will be fine."

Me "El Chalten... Chalten... Bike...?"

Eneida (Colombian girl) "You're going to meet her friend in El Chalten."

Me "friend...?"

 

なにか大事なことが抜けているような、でもなんだっけ…?

転倒して前後不覚になっていたわたしは、一緒に旅をしていた仲間の顔も、そもそも自分が自転車で走っていたことさえわからなくなっていた。

みんなが車を止めてくれ、わたしとわたしの自転車を積んでくれる。そしてエネイダはわたしに付き添って一緒に車に乗ってくれた。すみません、本当にありがとうございます。

 

I wonder what they are talking about. Everyone helped me to stop a car and asked to take me to the hospital. Eneida joined me to the hospital.

 

そうか。わたし自転車で走ってたんだ。徐々に記憶が戻る。車窓から見える景色はとても美しかった。エネイダもここを彼と走りたかったろうに。本当にごめんね、と何度も謝る。

 

Oh, I was biking. My memories started to come back. All the view from the car was so beautiful. I felt so sorry for Eneida because she must have wanted to bike here with her boyfriend.

 

エルチャルテンの診療所まで運んでくれた家族にお礼を言い、それからレントゲンを撮る。エネイダがすべて手続きをしてくれた。

医者「レントゲンでは異常はないようだけど、頭を打っているので精密検査をしたほうがいいですね。でもここにはその設備がないらしく、220km離れたエルカラファテまで行かないといけません。移動手段がないので救急車で行きましょう。」

そう告げられて、わたしは人生初の救急車で運ばれることになった。エネイダも心配だからと付いてきてくれた。イブなのに。本当にごめんね。

 

I thanked the family who took me all the way to the hospital in El Chalten, and took some X-rays. The doctor said there is no problem, but I need to go to El Calafate, which is 220km away, to take a CT.

 

幸いにもこれまで病院とか入院とは無縁で生きてきたわたしにとってはすべてが初体験でなんだかドラマを見ているようだった。点滴を打たれ、担架にのせられて救急車へ。車内の天井からハサミがぶら下がってて怖かった。

 

It was the first time for me to get on an ambulance, and everything was so new to me that I thought I was watching a drama. Eneida also came with me. I'm sorry to ruin her Christmas Eve...

 

救急車の中でふと今朝釣ったニジマスのことが頭をよぎる。

あーニジマスどうなったかな?誰か気づいてくれるといいけど。と自分の頭よりもニジマスのことが気になるわたし。

 

I was wondering what happened to my trout. I hope someone notices.

 

3時間後、到着したカラファテの病院は驚くほどきれいで、ほぼ待たされることもなくCTを撮られる。

医者1「特に問題はないけど、念のため一晩様子を見たほうがいいですね。」

しかし食べ物も着替えもないし、買い出しをするにも町からは数キロ離れているらしい。ベッドの上には布団すらないし、付き添ってくれたエネイダにはそのベッドすらないという過酷な状況。どうしようかとエネイダと相談していたところ、お医者さんが当直の関係で代わった。

医者2「帰っていいよー」

わたし「え、いいんですか?」

そんなわけで病院を脱出することができた。ちなみにすべてタダでびっくり。保険に入っているとはいえ、220kmの救急車とか一体いくら請求されるのかドキドキしていたけど、どうやらチリとアルゼンチンは医療費はタダのようだ。なんというふとっぱら。

 

After 3 hours, we arrived to El Calafate and took a CT. The doctor said there is no problem, but it's better to stay until the morning just in case. But we were wondering what to do because we didn't have anything to eat, and the closest place to buy food was in he town, which is few km away.

After a while, the doctor changed and the new doctor told me I can go.

So, we were released!!

 

病院を脱出したはいいが、すでに21時。チャルテンに戻るバスはもうない。ヒッチハイクを試みたけど、クリスマスイブの夜に220kmも移動する人はサンタさん以外いないらしい。

 

However, it was already 9pm, no more buses to go back to El Chalten. We tried to hitchhike, but no one will drive 220km on Christmas Eve except Santa Claus.

 

仕方ないのでカラファテの町で宿を探すことにした。町まで4kmほどの道を歩いているとやさしいおじさんが乗せてくれた。あなたがサンタクロースでしたか!本当にありがとうございます。サンタさんは宿を見つけるのも付き合ってくれた。 泊まるところができてホッとひと安心。

 

So we ended up walking to the town. On the way, a kind man offered us a ride. Thank you so much, you're my Santa Claus!! He even helped us finding a place to stay.

 

3日ほど米に入れていたケータイもなんと復活している!

 

My phone, which died few days ago with the rain and put in rice, also revived!!

 

疲れたけどお腹も空いたし、何か食べようかと町に出るが、イブなのでことごとく店が閉まっているようだ。

ああ、うらめしきイブ!!

 

どうしようかと思っていたところ、エネイダがわたしのケータイが入っていた袋を指して

「そのお米食べられるんじゃない?」と言った。

おおー!その手があったか!ケータイだけでなく我々も助けてくれるなんて、グッジョブ!米!!

しかしおかずがないなあ。白ごはんかー。と思っていたところ、

「肉食べる?」

とどこからともなく現れた青年が大きなバットに入ったラム肉をくれた。ここパタゴニア名物・羊の丸焼き。

宿の人からコーラももらってなかなか豪華な夕飯に。

ありがとうイブ!

そして本当にありがとう、エネイダ!!

 

We wanted to eat something, but all the stores were closed on Christmas Eve. Oh Jesus...

 

but it we realized we have rice! The rice saved my phone, and also ourselves!

 

Than a boy showed up with a batch of baked lamb. It was the leftover from Patagonian lamb BBQ!! 

 

Thank you everyone, and thank you so much Eneida!! Merry Christmas!!

 

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生きてることの幸せを噛み締めた1日でした。

 

I'm so happy that I survived.

 

12/25 Sun

朝いちでバスターミナルに行くが、日曜だしクリスマスだしでバスの本数が少ないらしく、次のバスは午後だという。

とりあえずヒッチハイクを試みる。30分したところでなんとバスが捕まった。エルチャルテンまでなぜか空っぽで向かっているよう。運転手のおっちゃんはとってもやさしくてマテ茶をふるまってくれた。

 

We went to the bus terminal in the morning but no buses until afternoon, so we decided to hitchhike again.

After 30minutes, we were lucky to have an empty bus taking us. The driver was very kind and he offered us mate.

 

3時間後にチャルテンに到着。みんなが止まっているコテージへ。ラファ(エネイダの彼)にごめんね、と言うと「無事でいてくれたことが何よりだよ」と言ってくれて泣きそうになった。暖かい部屋、おいしいごはん、やさしい仲間。あー生きててよかった。 

ちなみにニジマスはちゃんとラファが発掘して冷蔵庫にしまっておいてくれた。

気が効きますなあ。本当にありがとう!

 

3 hours later, we finally got back to El Chalten. We went to the cottage everyone else was staying. I said sorry to Rafa, Eneida's boyfriend, and he said "The most important thing is that you're ok". I almost cried.

 

Rafa also saved my trout in the fridge. What a nice guy! 

 

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今日はクリスマスだからみんなでパーティーをしようということになった。

買い出しをして、料理をして、国境越え仲間も呼んでみんなで食べて飲んで。

チャリダー9人食べる食べる。

国も言葉もバラバラだけど、自転車という共通言語は何にも増して強い。2時間おきに食べないともたないとか、こんなに走ってるのに一向に痩せないどころか増量してるとか、チャリダーあるあるで盛り上がった。

わたし以外カップルという悲しい状況には目をつむってください。

 

We threw a Christmas party! Invited other cyclists as well. It was funny to talk about how much we eat everyday.

please don't bother about that everyone else is a couple.

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ニジマスもクリスマス仕様に。

 

My trout turned into a fancy dish.

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デザートもいっぱい!

 

Many sweets!

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アメリカ人カップルはここで旅を終えるというので、「クリスマスプレゼントだよー」、とヘルメットをくれた。わーい!わたしのヘルメットはもう割れてしまったので。3度も命を守ってくれてありがとうベル。合掌。

 

The American couple finishes their trip here, and they gave me their helmet for a Christmas gift. My helmet was cracked  with falling down many times. Thank you for saving my life, bell!

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こうして今日も生きていて、最高の仲間と最高のクリスマスを迎えられたことが最大のプレゼントです。もう感謝しかありません。

 

I'm so thankful that I'm alive and I coul spend a wonderful Christmas with wonderful friends. This is my best Christmas gift.

 

明日は日本から来てくれる友人と合流する予定!たのしみだー!

 

Tomorrow I'm going to meet my friend who is coming all the way from Japan!! So excited!!

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