まやたろの体当たり日記 Wanderlust

東京銀座のOL→山梨で農業と狩猟をはじめる→2016北米&南米自転車縦断→2017夏全国キャラバン→2019秋「なないろペダル」(出版舎ジグ)刊行!

Day 332-333 Merida to Piste

4/15 Sat

7:30に出ようと思ったのに起きたら7:30だった。ラファとたかしくんに見送ってもらった。ラファにTシャツをもらった。デカイ。

 

 

 

今日もだらだらと漕ぐ。昼頃セノーテという天然プールがたくさんある町につき、汗を流そうとひとつめのセノーテへ入ったものの、地元民でごった返していてぬるいし、あまりきれいじゃないのですぐに出た。

 

気を取り直して2つめのセノーテに向かう。途中から未舗装になり、手袋を落としたので拾おうとしたところ、チャリがひっくり返り、倒れたチャリを起こそうとしたらペダルがかかとに刺さって流血した。

ぐおおおお…!!と悶絶していたところ、通りがかったお姉さんが持っていたビールで洗い流してくれた。冷たいビール…ひと口ください…とは言えず、申し訳ないやらもったいないやら。かかとに口があれば飲み干したかった。

どうにかしてたどり着いた2つめのセノーテは人も少なく、ターザンロープがあったり、魚も泳いでいたりして楽しかった。まあぼっちなんですけど。ひとりでターザンロープで飛び込んでもちょっと悲しい気持ちになるだけだったので一回でやめた。

 

ここのセノーテはキャンプもできるらしく、ここで泊まるのもいいかと思ったが、まだ15時だしもう少し先に進むことにした。

10km進んだ村でごはんを食べ、そこからさらに10km先の村へ。宿やキャンプ場もないような小さな村だったので、警察署に入り、ここに泊めていただけますかと聞くと、奥に進んだところにテントを張っていいと言ってくれた。

言われた場所に向かって100mほど歩いて行くと、妙な視線を感じる。ふと右に目をやると、なんと檻の中に人がいた。二つの檻に男性と女性が1人ずつ入っていた。

 

!???

あまりのことに混乱して、咄嗟にhola!と挨拶をすると、向こうもhola!と返してくれた。どうやら悪い人ではなさそうだ。視線を感じながらテントを張り、ドキドキしながら夜を過ごした。深夜23時頃に再度檻の方に目をやると2人ともいなくなっていた。あれは一体なんだったのだろうか。

 

4/16 Sun

昨夜も激しい物音と暑さで何度も目が覚めた。ユカタン半島に入ってからキャンプでまともに寝られた試しがない。

今日は7時に出発した。やはり早起きはいいですな。涼しい。

なぜかアップダウンが地味にある。この前平らよりアップダウンがある方がいいとか言ったから引き寄せたのだろうか。

走っている途中に、ふとメリダで行こうと思っていたマヤの博物館に行き忘れたことに気付き、ちょっと後悔した。メリダではいろいろとやろうと思っていたことがあったのにビールとハンモックですべて吹っ飛んだ。

 

それからふと昔のことを考えた。わたしは昔からコンプレックスの塊だった。ガリガリで身体が弱く、とにかく自分に自信がなかった。アトピーがひどくなってからは対人恐怖症になった。人に見られるのが嫌で、自分を見るのも嫌で、鏡を見てはいつも泣いていた。挙句の果てには家中の鏡に紙を貼って見えないようにした。いつも妹がうらやましかった。かわいくて世渡り上手で、みんなから好かれて、何をやっても許されてしまう彼女のことをいつも羨んでいた。

今もコンプレックスはたくさんあるけれど、そんなことよりも元気で生きていることがすでに素晴らしいことなのだと思えるようになった。自分で選んだ道。小さな選択の積み重ねで、今私はここにいる。それを忘れてはいけないよな。後悔しても前を向こう。また次がんばればいい。がんばらなくてもいい。その時の自分の心の声に従うまでだ。

 

なんで急にそんなことを考え出したのかよくわからないけど、そんなことをぐるぐると考えているうちにチチェンイッツア遺跡の近くにあるピステという町に着いた。お腹が空いたのでPocchocというポークステーキを食べ、Piramid Innというバブリーな香りのするホテルでキャンプをした。

 

 

プールに入り、シャワーを浴びて洗濯をし、自転車のホイールの振れ取りをしていると、オーナーのジョンに誘われてごはんを一緒に食べた。アメリカ出身の彼もまた世界中を旅し、アメリカ、カナダ、香港、メキシコ、といろんな場所に住んできたという。渡り鳥のように軽やかに、旅するように生きる。いろんな生き方があるんだな。

 

 

 

 

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