まやたろの体当たり日記 Wanderlust

東京銀座のOL→山梨で農業と狩猟をはじめる→2016北米&南米自転車縦断→2017夏全国キャラバン→2019秋「なないろペダル」(出版舎ジグ)刊行!

Day 334-335 Chitchen Itza to Coba

4/17 Mon

チチェンイッツアの遺跡は大変混むと聞き、キャンプ場から2キロ先にある遺跡までチャリンコをとばして8時の開場と同時に中へ入った。さすがにまだ空いている。

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中央にそびえるピラミッドは一面につき91段の階段があり、91段×4面+中央の神殿=365日を表している。北側の両側にはククルカン(蛇)の頭部の彫刻があり、春分の日秋分の日に太陽が沈む時、ピラミッドは真西から照らされ階段の西側にククルカンの胴体(蛇が身をくねらせた姿)が現れるようになっている。パソコンも機械もなかった1000年以上前の時代の人たちがそこまで計算に入れて建築を行なっていたというのは信じがたい話である。

他のツアーを案内しているガイドさんの話が耳に入ってきた。彼はスペイン人とマヤ人の間に生まれ、マヤ語を喋るしマヤの文化(狩猟など)も行うが、マヤの人たちは彼をマヤと認めてくれない。そこで結婚式をマヤのやり方でやったそうだ。

まず1回目はお互いにHolaと挨拶を交わすところから。2回目は彼女の家にパンやコーヒーなどをたくさん持って行き、彼女の母親同席のもとに会う。3回目に結婚を申し込み、それから半年の間に自分の手で家を建てなければならない。あまりに辛くて途中で投げ出しそうになったが、いろんな人から叱咤激励をうけてなんとか頑張ったという。

結婚パーティーは3日がかり。1日目は家族、親族、友人。2日目は近所の人たち。そして3日目は誰でもウエルカム。その間新郎新婦は24時間(72時間?)手足をつながれた状態で過ごさなければならない。それだけずっと一緒にいられるか試される場でもあり、結婚とはそのぐらいの覚悟が必要だという象徴のようなものでもあるのかもしれない。そして彼はこの儀式をすべて行ってはじめて「マヤ」として認められたそう。なんとも面白い話であった。

 

 

つづいて球技場へ。マヤの中では神々への生贄を決めるために、ゴムでできたボールを手を使わずに輪っかにくぐらせる球技が行われており、中でもここチチェン・イッツァの球技場は最大級である。ちょうどタイミング良く日本人ガイドの方が説明されていたのでまたもやちゃっかり紛れ込むわたし。

競技は7人VS7人で行われ、高さ8mのところにある輪っかにボールを入れたほうが勝つ。負けたチームのリーダーが首をはねられて生贄にされるというのだが、最近では生贄になるのは名誉なことだったので勝ったチームのリーダーだったのではないかという説が有力だとか。いずれにせよ血みどろの戦いである。また、全長165mもある球技場の端と端でどうやってコミュニケーションをとっていたかというと、壁に向かって叫ぶと、反対側の壁から声が反射して聞こえるのでそれを利用していたようだ。ちなみに球技場の中で手を「パン」と叩くと7回反響する。(7という数字はマヤにとって重要な数字だったよう)それにしてもこれらをすべて計算に入れて作っていたマヤすげー。すごすぎる。

あまりに感激したので売店でマヤの本を買ってから遺跡をあとにした。

 

宿に戻って荷物をまとめて出発…したのはいいが、コンビニで水を買おうとしたところ大きいサイズが売ってなかったので代わりに5kgの氷を買った。この灼熱地獄の中では氷も一瞬でお湯になってしまうので、少しでも冷たいものを確保できる名案だと思ったのだが…氷を狭い口の水筒に移すのが思いの外大変で、コンビニの前でガシャガシャと氷と格闘していたら小1時間ぐらい経っていた。何やってんだわたし。

気を取り直して13時に出発。相変わらず単調な道だが、今日は雲が多くて助かる。

Vallaloidというかわいらしい街に着いた。ここにとどまるか迷ったが、もう少し先にSuytunというセノーテがあるというのでそこまで行くことにした。プールとハンモックとセノーテがあり、プールの目の前でキャンプしていいと言われた(50ペソ)。最高のロケーション。セノーテは残念ながら18時に閉まってしまったので目の前のプールで泳いだ。スッキリ。

 

ユカタン半島、道はつまらんが毎日面白い宿?に泊まっている。

 

4/18 Tue

朝9時にセノーテが開くというので行ってみた。薄暗い階段を降りていくと天井から差し込む僅かな光に照らされ、セノーテが現れた。わたしの他に誰もいなく、時折聞こえる水音の他はしんと静まり返っている。よく見ると黒い魚影があちこちで揺れている。冷たい水に潜り込み、静寂の中にぷかりと浮かんだ。時が止まったようだった。

立ち上がると足元がフカフカであることに気づく。泥炭が蓄積しているようだ。思いつきで泥パックをしてみたら、肌がつるつるになった。

 

 

6時に起きたにも関わらず、セノーテで泳いだりネットの海で泳いだりしていたらあっという間にお昼になってしまった。

今日はジャングルを通ると思っていたが終始何もない道だった。コバという村に着き、テントを張れそうなところを探していると、おじさんが家の前に張っていいよと言い、家族総出で手伝ってくれた。そして犬がたくさん寄ってきた。

なぜだかクッキングセットをどこかで紛失してしまったため、空き缶で卵や米を調理してみた。火力が弱すぎたため、卵はなんとかできたが、米は失敗した。それにしてもこの方法だとビールをたくさん飲まないといけないなあ。困った困った。

 

 

 

 

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