北海道編#1 アイヌモシリとチプサンケ
アイヌモシリというお祭りがあると聞き、沙流川のほとり、平取町までやってきた。といっても運よくこうちゃんたちも行くというので一緒に乗せてもらった。
途中で寄った雪月花廊という廃校を利用したライダーハウス&カフェ&資料館がかなりぶっ飛んでいて面白かった。
ルスツ豚丼もうまし
廊下の移動はこれで。高校の時に某Sくんが廊下でこれを走ってて怒られてたのを思い出す。
二風谷のアイヌ博物館に寄ってみる。丸木舟を作る様子や貝で穂積をしている動画がとても面白かった。オヒョウの樹皮からサラニプというかばんやアッシ織りという織物を作る。先日新潟の山熊田で見たシナ織りと極めて近い。
夕暮れも迫ってきているので会場へ向かう。会場だと思っていたところからさらに15kmぐらいあって、自転車だったら相当萎えてただろうなあと思った。
テントを設営している間に暗くなり。雨も本降りになってしまった。どうにか設営したが床が斜めなので寝にくいことこの上なし。
たまたま居合わせたメンバーと一緒にキャンプを楽しんだ。
焚き火したり
カレーのために廃材からスプーンやおたまを作ってみたり
アイヌの結婚式にも参加した。
大盛によそわれた一杯のごはんを二人で食べきらないといけない。とても苦しそうだったけど、その苦しさを乗り越えてはじめて結ばれるという通過儀礼。
ちなみに結婚破棄したければ食べずに突き返すらしい。
アイヌの刺繍も習った。全体が蜘蛛の巣、ぐるぐるがフクロウ(アイヌの神様)の目。
アイヌモシリは全部で一週間ほどやっているのだが、わたしがいたのは5日ほど。来る日も来る日も雨で、心身ともに堪えた。
そしてテントのポールが裂けてご臨終なさった。チリのホームセンターで30ドルで買った三代目テント。心やさしき友人がテントを譲ってくれたので命拾いしたが、思い出がいっぱい詰まったテントを捨てるのを躊躇い、結局下の部分だけ切り取ってグランドシート代わりにすることにした。
お世話になりました。
アイヌモシリの後に二風谷でもチプサンケというお祭りがあることを知り、せっかくなのでこちらにも参加してみることに。
また結婚式に出席。衣裳や作法に多少の違いが見られて面白い。
古式舞踊。アイヌの踊りは楽器を使わず、唄と手拍子で盛り上げる。
会場では友人に再会したり、関野吉晴さんにお会いしたり。
グレートジャーニーの関野吉晴さんに遭遇!!畏れ多くもしばしチャリ旅談義。すごく気さくで素敵な方でした。
そして丸木舟の進水式、チプサンケ。乗船体験もできるのだが、すごい人だったので諦めて観賞。船の形によって安定感のあるものから、何度も転覆するものまでさまざま。
そんな感じで約一週間アイヌ漬け…になるつもりだったのだが、結局あまり漬かれないまま平取を後にした。
40kmほど走った厚真という町に母の友人が住んでおり、そこで手厚くもてなしていただいた。
サッポロクラシック、ジンギスカン、牡蠣、とうきび、ほっけ、ししゃも、白老牛、アスパラ、カニ、北海道うますぎる…!ごちそうさまです!!
ここに来るまでなんとなく消化不良の悶々とした気持ちだったのだが、美味しいご飯をいただき、集まった人たちと楽しい時間を過ごし、温泉に入り、久しぶりにふかふかの布団に入ったらもう幸せ。わたしは単純だ。