まやたろの体当たり日記 Wanderlust

東京銀座のOL→山梨で農業と狩猟をはじめる→2016北米&南米自転車縦断→2017夏全国キャラバン→2019秋「なないろペダル」(出版舎ジグ)刊行!

Day 313 Chamula and Zinacantan

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一歩踏み込んだ途端、衝撃が走った。外観からは想像は付かなかったが、今まで見てきた教会とは何もかも違った。

 

薄暗い空間の中でまず目に入ってきたのはゆらゆらと揺れる無数のロウソクの灯り。天井からはいくつもの布が斜めに垂れ、両側の壁にはガラスの箱に入った像が所狭しと並び、その前にある机の上にもガラスのコップに入ったロウソクが並ぶ。

床の上には椅子はなく、青々とした松の葉が絨毯のように敷き詰められ、あたり一面にその香りが立ち込めている。ところどころその葉をよけて大理石の床の上にロウソクを並べ、家族毎にお祈りをしている。しまいにはロウソクがすべて溶けて、床が燃えている。祈りの儀式にはコカコーラが使われる。これはかつてのPoxという飲み物の代替品だという説や、ゲップが身を浄化すると信じられているからという説がある。わたしは直接は見ていないが、ニワトリが生贄として使われることもあるようだ。
最後に溶けたロウソクを床からこそげ落として帰っていく。なんだか夢を見ているようだった。

中は撮影禁止のため写真がない。わたしの乏しい文章力でどこまで伝わるかわからないが、あの独特な空気感は実際に行ってみないとわからないだろう。

 

I never felt so surprised going into a church like this. It was absolutely different. The floor was covered by pine leaves, which gave an aromatic effect. Locals were praying on the ground in front of the candles with a Coca Cola.

 
ここはサンクリストバルから10kmほど走ったところにある、チャムラ村の教会。元々あった宗教とキリスト教が融合した不思議な空間。スペインの統治下でカモフラージュをするために外見は普通の教会になっているようだ。

 

洗濯は一大イベントらしい

 

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ちなみに日曜は市があるというのでそれに合わせて行ったのだが、市はやっていなかった。あとからわかったことだが、市は10時に終わってしまうらしい。わたしが着いたのは10:30。みんな早起きなのね…。これぞあとの祭りってやつです。

 

 

 

メルカドでごはんを食べてから、そこからさらに10kmほど離れたシナカンタン村へ。チャムラでは女性はみな黒いボアのスカートを履いていたが、この村では上は紫地、下は黒地に色とりどりの花の刺繍が施された衣装を着ていて、とても美しい。しかしこのあたりの人たちは写真が嫌いなようで、カメラを向けると逃げていくか怒り出すかお金を要求されるのでなかなか写真が撮れなかった。小さな村だが、どこの家の前でも女性がチクチクと裁縫をしている。

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かわいらしい教会。

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帰ろうとしたところ、若い女の子たちが刺繍をしていたので作業の様子を見せてもらっていた。「一枚のショールを作るのにどれぐらいかかるの?」と聞いたところ、「布地を織ってから下書きをして、そして刺繍をするから1ヶ月ぐらいかな?」ですと。い、1ヶ月!?それをたったの400ペソ(約2400円)で売っているという衝撃。きっと価格競争が起きているのだろうけど、もっと彼女たち自身が自分たちの生み出すものに価値を見出してほしいと思いました。だってこんなに美しいんですもの。

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サンクリストバル周辺には他にも先住民の住む小さな村がたくさんあり、ひとつひとつ文化も衣装も異なるという。奥が深いぜ、サンクリ

 

 

 

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