Day 257-259 Rio Gallegos to El Bolson
1/29 Sun
バスターミナルへ行き、バリローチェまでの値段を聞くと、自転車込みで2500ペソ(18000円)もすると聞いて空いた口がふさがらなかった。飛行機より高いですやん。。とりあえず落ち着こうと思ってとなりのスーパーで買い出しをしているうちに、もったいないお化けが出てきて、やっぱり走ろう!(ヒッチバイク的な意味で)という気になった。
しかし走り出したら向かい風がすごくて、開始5秒でやっぱりやめようかしらと思った意思の弱いわたくしです。
それでもとりあえず行けるところまで行こうとしばらく走っていると、サイクリスト集団と遭遇。毎週日曜日に一緒に走っているらしく、わたしも途中まで一緒に走ることになった。
20kmほど走ったところに警察のチェックポイントがあり、すべての車はここで停まるのでヒッチするならここがいいよと教えてもらった。だが、結局2時間粘っても捕まらず、諦めて街まで引き返すことになった。これから何日もこれを繰り返すぐらいならあのバスは安いのかもしれないとすら思いはじめた。お金というのは手間と時間を省くために存在しているのか。
トボトボと走っていると後ろからサイクリストが。先ほどのサイクリストたちのお友達らしく、街まで一緒に走った。そして街に着くと、何か困ってることはないか?泊まるところはあるのか?自転車の調子はどうだ?とやたらと気にかけてくれる。なんだかそのまま別れるの偲びなく、おうちにお邪魔させてもらうことになった。
エンドリケは料理が好きらしく、野菜たっぷりのおいしいお昼を振舞ってくれた。彼は自分でハーブを育てたり、パンを焼いたりしていて、育てたハーブで作ったハーブティーもとてもおいしかった。
本当は今日のバスで移動するつもりだったが、何かお礼がしたくてもう1日いさせてもらうことにした。逆に迷惑な気もしないでもないけど。
そんなわけでスーパーへ行ってエンパナーダ作りをお手伝い。エンパナーダはずっと習いたいと思っていたのでとても嬉しい。具は3種類。
・Carne(牛肉、玉ねぎ、オリーブ、ゆで卵、塩、パプリカ粉、オレガノ、トウガラシ)
・Choclo(コーン、玉ねぎ、チーズ、塩、オレガノ、ローズマリー)
・Verdula(サラダ、ゆで卵)
エンパナーダは南米版ギョーザといったところで、皮はどこのスーパーでも売っている。中身がわかるように具ごとに包み方を変える。
ちなみにエンパナーダはHorno(オーブン焼)とFrito(揚げ)があり、具もアルゼンチンでは肉が主流だが、チリには魚介類のエンパナーダもある。
今まで食べたエンパナーダベスト3は、ビーニャの魚市場、エルチャルテンのChe empanadas(具が20種類ぐらいある)、そしてトルヒンの神パン屋La Union、ですかね。思い出すだけでヨダレが。。
エンドリケはエンパナーダを持って娘さんたちのおうちに行ったのでわたしはお留守番。明日はフランス人チャリダーたちと再会する予定。
1/30 Mon
朝からごはんを作る。エンドリケが仕事に行くというので一緒にセントロへ向かいがてら街を案内してもらった。
3号線(ブエノスアイレスにつながる国道)は1980年代頃まで未舗装だったため、全ての物資はブエノスからここリオガジェゴスまで船で運ばれ、各地へと輸送されていたそう。石炭工場もここにあったんだとか。
先住民と開拓民の壁画。
彼の職場である博物館のようなところに着くと、同僚の女性たちからの質問攻めにあった。どうしてこの旅をしようと思ったの?なんでひとりなの?怖くないの?どこが一番よかった?など、どれもよく聞かれる質問だが未だに答えを見つけられない自分がいる。
お昼にフランス人チャリダーたちと合流。クリスチャンとパトリシアは今まで出会ったチャリダーの中でもかなりぶっ飛んでいると思う。わたしの親に近い年代ですでに3年世界中を走っているだけで十分すごいのだが、ウシュアイアで旅を終えてフランスに帰ると言っていたのに、よくよく聞いてみると「アフリカ経由で」帰るという。それも1カ国ではなく「南アフリカからフランスまでアフリカ大陸を走って帰るから、あと1年ぐらいかな〜」だと。こんな自由な大人になりたい。
これまで何度も会ってきた彼らとも、いよいよここでお別れ。クリスチャンとパトリシアはアフリカへ。ナンスとアリックスとは同じバスに乗るが、彼らはこれからアウストラル街道の北を走るらしい。
家に戻ってごはんの支度をして、バスターミナルへ。エンドリケが送ってくれた。これから20時間のバス旅がはじまる。
1/31 Tue
バスは高級なだけあってファーストクラスばりの160度リクライニングのシート。
ピザパン、パスタ、パン、というどれが主食かわからない炭水化物だらけのごはんも出た。
出発直前に適当にダウンロードした本が思いの外面白かった。もうすぐキューバに行くのでヘミングウェイなんぞ読んでしまったり。
エルボルソンに17時に着くはずが結局20時過ぎになったが、ここはアルゼンチンなので仕方ない。24時間におよぶ史上最長のバス旅は思ったほどキツくはなかった。寝ているだけで目的地に着くってすばらしいですよね!
後輪を着けようとしたらチェーンがわけわからんことになっていて手間取っているうちに暗くなってきて、慌ててキャンプ場を探す。目星をつけていたところは混んでいて落ち着かなさそうなので、近くにあったこじんまりとしたところにしたが、これがとても良かった。
オーナーがフレンドリーで、彼自身も世界中をさまざまな手段(チャリ、バイク、徒歩、ヒッチ、馬)で旅してきたという。シェフでもある彼の作ってくれたステーキとソパパラグアイ?とかいう北アルゼンチンのネイティヴの人たちの料理(コーンミール、炒め玉ねぎ、卵、牛乳、チーズを混ぜてオーブンで焼く)がとても美味しかった。
他の宿泊客たちも面白く、深夜まで話しこんだ。
ROSADITA Hostel & camping オススメの宿でございます。(写真は翌朝です)
明日からまた走りますぞー