温室で迎える朝。
温かい心遣いに感謝しつつ、温泉に入り、雨の中を鶴岡駅まで走る。ここから秋田まで一気にワープすることにした。鈍行で行ったので途中乗り換え駅で時間が4分しかなく、階段を上ってまた下りないといけないためはげしくあせった。輪行する度にらら自転車は乗るものであって運ぶものではない、とつくづく思う。
秋田駅に到着。ここで友人家族と待ち合わせをしていたのであった。
お昼ご飯をごちそうになり、心のこもったお手紙とおこづかいをいただき、さらには大館のご実家に泊めていただくというなんとも至れりつくせりなことになってしまいました。ありがとうございます。
朝出る時お母さんがお見送りしてくれた。おにぎりまで持たせていただいて。もうなんと言ったらいいのやら。
ここから弘前に抜けるには峠を越えないといけない。しばらくのぼりが続く。峠に道の駅があり、比内地鶏のきりたんぽという看板につられて入る。
きりたんぽは時間がたつほどに味が染み込んでいって美味しかった。
峠を下って弘前に入る。
弘前に着いたらぜひともやってみたいと思っていたのがこぎん刺し。見本を見ながら上下左右対称の模様を一針ずつ縫っていく。お店の人も自転車好きらしく、自転車話で盛り上がる。青森もなかなか自転車が盛んらしい。
近くに草木染めのこぎん糸を売っている「津軽工房社」という素敵なお店があり、そこのお姉さんと話しているうちに近くでりんご染め体験ができることを教えてもらった。
さて、今日はどこへ泊まろうか。岩木山にキャンプ場があるらしいが、逆方向だしあまり山を登りたくない。とりあえず温泉に入ってから考えよう、というか温泉の駐車場に泊まればいいかな〜みたいなノリで温泉へ。
しかし現実はそんなに甘くはなかった。
そんなわけで力尽きてひとり東屋のベンチでウトウトしながら気づけば日付が変わっていた。31歳、幸先のいいスタートです。