海外・日本での自転車の運び方(輪行の方法)と注意点
日本は島国だ。だから海外を自転車で走ろうと思ったら、フェリーか飛行機か、はたまた自転車を担いで泳ぐしかない。
フェリーの場合は自転車はそのまま乗り込めるが、飛行機の場合はそうもいかない。
そこで今日はわたしの数々の失敗を踏まえて、飛行機に自転車を載せる時の方法と注意すべき点などについて書きたいと思う。
1 航空会社の規定を確認
自転車の扱いが航空会社によって全く異なるので要注意!
例えば23kgの荷物が2つまで無料という場合、「23kg以内に収まっていれば自転車でもOK(つまり無料)」の場合と、「自転車は重さやサイズに関係なく一律○ドル」などと決まっている場合がある。特にAmerican Airlines やUnited Airlinesは一律150ドルもかかるので、せっかく安い航空券を取ったつもりが結果的に高くつく、ということもある。
したがって、航空券を取る際にはこの追加料金も考えた上で選ぶ必要がある。
また、サイズも航空会社によってまちまちなので要確認。
参考までに以下のサイトで航空会社ごとの規定が出ている。
(いずれも2017年の記事なので、最新の情報をチェックした方がいい)
各航空会社のホームページに行くと
Baggage Alowance→Sports Equipment→Bicycleに自転車のルールが書かれている。
それでも不明・不安な点がある場合は直接問い合わせるのが一番。
2 用意するもの
・専用のハードケースを持っていない場合は自転車用のダンボールがベスト
自転車やさんで余っていればもらえるが、ないこともあるので前もって電話などで確認しておいたほうがいい(何度も失敗済み)
場合によっては料金を取られることもある。
・ペダルレンチ(もしくはモンキーレンチ)
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・アーレンキー
・バンド類
・タオルやいらない布
・ガムテープ
3 自転車のバラし方
・ペダルを外す
・空気をある程度(指で軽く押してへこむぐらい)抜いておく
・前輪(場合によっては後輪も)を外す
(後輪を外した場合はディレイラーを保護する)
・ハンドルを横に回す(あるいは外す)
・サドルをめいいっぱい下げる(自転車が大きい場合はこれでも入りきらないので、その場合はサドルを抜く、もしくは外す
・外したホイールやハンドルをバンドなどでフレームに固定(傷つかないようにタオルやいらない布を挟む)
4 箱への詰め方
ダンボールに入れ、隙間に服やバッグ、ヘルメットなどを詰める。
(特にリアディレイラーがダンボールに直接当たっていると破損する恐れがあるので、間に緩衝材となるものを挟むといい)
規定重量をオーバーしないように注意!
そして必要な工具や空気入れなどを詰め忘れないように!
5 注意すべき点
日本とは違い、海外では荷物は本当にひどい扱いを受けることが多いので念には念を入れてパッキングすること。
わたしはロサンゼルスからクスコに飛ぶ間にこんなことになった。
Before
After
ダンボールが崩壊してるううううう!!!
幸い中身は無事だったが、クスコでこの姿を見た瞬間に血の気が引いたのは言うまでもない。
また、工具類の中に刃物や液体物(チェーンオイル等)が含まれている場合は必ず預け荷物、逆に電池類は手荷物に入れること。(これまた失敗済み)
6 日本の場合
日本国内の場合ははるかに楽で、輪行袋と呼ばれるペラペラの袋に入れるだけで、それはそれはお姫様のように丁寧に扱ってくれる。こういうところがさすが日本だと思う。
(ただし日本国内でも航空会社により規定が違うので要チェック。特にLCCは法外な値段を取られることがあるのでご注意ください(経験済み))
いろいろなタイプがあるが、このモンベルの輪行バッグは自転車の形や大きさを選ばずにドローコードを引くだけで簡単にできるので愛用している。(防御力は低いけど)
このようになかなかめんどくさい飛行機輪行だけど、慣れればそこまで難しいことではない。かくいうわたしもはじめは2時間ぐらいかかったが、30分ぐらいでできるようになった。
「自転車は乗るものであって運ぶものではない」とは言え、それでも自転車で何ヶ月もかかるような距離を、わずか数時間で移動できる便利さはやっぱりすごいと思う。(そのぶん心が置いてけぼりになったりすることもあるけどね)
輪行で自転車旅をもっと気軽に、たのしく!