田植えと藍染め
6月。田植えの季節。
去年はミニ田んぼがあったが、今年はないので都留の友人の田植えを手伝いに行く。
ここのところずっと引きこもって本の原稿を書いていたものだから、久しぶりに土に触れたくなった。
1列に並んでひもの印のところに苗を植えて行くのだが、想定以上の人が来ていて、一列におさまりきらないほど。
わたしはひも係と、後半は土をならす係をやっていた。
水をたっぷり含んだ泥をならすのは容易ではない。なまった身体にはなおさらだ。
だけど得も言われぬ爽快感と安心感がある。
田んぼに入ると自分が地球の一員であり、地球と繋がっているという、確かな感覚を覚えるのだ。
翌日も捕植のお手伝い。
植え終わった苗を見ながら抜けている部分を補ったり、逆に植え過ぎている部分を取ったり。
苗の本数は多ければ多いほどいい、というわけではない。一粒のお米から一本の苗になり、それが何本にも分蘖(ぶんけつ)して秋には立派な株になるのだが、一本植えの方がたくさん分蘖する、とも言われる。
実際わたしも去年習った人は一本の苗から108本に分蘖し、2合のお米が獲れたという。さすがにわたしはそこまではいかなかったが、50本ぐらいには分蘖していた。
翌日は藍染作家の佐藤文子さんの元へ。
文子さんにはいつも大切な気づきをたくさん与えてもらえる。
今回は染めの手伝いもさせてもらった。
そしてこの3日後に太ももの裏側が原因不明の肉離れを起こし、2−3日歩けなくなるのであった。