まやたろの体当たり日記 Wanderlust

東京銀座のOL→山梨で農業と狩猟をはじめる→2016北米&南米自転車縦断→2017夏全国キャラバン→2019秋「なないろペダル」(出版舎ジグ)刊行!

選挙を終えて−負けて勝った山本太郎

f:id:mayataro811:20190722230745j:plain参議院選挙が終わった。

毎度不思議に思うのは選挙速報。

いくら出口調査や電話であらかじめリサーチしたとしたって、20時になるとほぼ同時に当確が出ることには違和感しかないし、特に20時ぎりぎりに投票した場合なんかは自分の一票がすごく蔑ろにされた気分になる。

 

今まで誰がなんと言おうと、一切地上波に登場しなかったれいわ新選組が急に取り上げられるようになったのも違和感。

そして今回も投票率は50%を切ったというけれど、そんなに投票率をあげたいのならどうしていつまでも時代遅れな選挙方法に固執しているんだろう。

引越しをしたばかりだの友人は、前の住民票のある市町村に請求をしないといけないことに気づかず、気づいた時にはすでに間に合わなかったという。

ネット投票を認めるとか、不在者投票や引越し後の手続きをもっと簡単にするとか、マイナンバーで国民の動向を逐一把握しているのだからもっと簡単にできそうなものだけど。それをやらないのは、投票率が上がったら困る人たちがいるからではないのかと勘ぐってしまう。

期日前投票は便利だけど改ざんされるというし、鉛筆じゃ消されるからボールペンや油性ペンを使おうという声もあれば、鉛筆で書いたものしか認められないともいうし、もう何がなんだかわからない。

マニフェストだのなんだのと、ただでさえわかりにくい選挙を、どんどんわかりにくくして、市民の生活と切り離す作戦なのだろう。

 

そういう意味でも今回の「れいわ旋風」はすごく大きかったと思う。

今まで政治に興味を持ってこなかった人たちが、はじめて積極的に政治に参加するようになった。

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たったの3ヶ月で4億円を集め、10人のとんでもなく個性的かつ魅力的な候補を擁立した。

わたしも何度か街頭演説に足を運んだけれど、十人十色、それぞれが自分の言葉で語り、しっかりとしたポリシーを持っていながら、「誰もが生きやすい世の中をつくる」という根幹は共通していると感じた。

選挙前夜の新宿駅前は尋常じゃない熱気だった。

「庶民の、庶民による、庶民のための政治」を彼らならやってくれると確信した。

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そして見事に2議席を獲得し、「特定枠」を利用してALS患者の船後さんと重度障害者の木村さんを送り込むことになったのだ。

これは本当に歴史的なことだと思う。

これから国会はバリアフリー化を余儀なくされるし、今まで健常者だけで決められてきたルールに風穴をあけてくれることになるだろう。

 

それ以上に、あえて自身を3番目以下においた山本太郎氏の作戦は天才的だ。

太郎さんの得票数は約100万票。これは今回に限らず、歴代の個人得票数の中でも群を抜いている。

比例区から出たことで全国の支持者から得票を集めて、2人送り込み、さらに政党要件である得票率2%を大きく上回る4.5%という驚異的な数字を叩き出したのだ。

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山本太郎本人は落選したものの、政党として正式に認められたからには今後は党首としてマスメディアへの露出は格段に増え、さらに次回の衆議院選でもその抜群の知名度を生かして得票を集めることができるのだ。「負けて勝つ」とはまさにこのことだと思う。

 

選挙前夜、大西つねきさんも言っていたが、この選挙の結果がどうであれ、もうこれは日本だけでなく、世界中が変わる時が来たのだと思う。

これはまだはじまりでしかない。ここで芽生えた小さなムーブメントを大きなうねりに変えていけるのか。

それはこれからのわたしたちにかかっている。

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